内経図

2026年07月08日 23:01

内経図

昨日は七夕、笹の節句でした🎋
五行説に対応させた節日である五節句のうちの1つですが、残念ながら曇り空でした。
晴れていれば、今時期はこと座ベガとわし座アルタイルが夜空に輝くのを見ることが出来ます🌠

この古代の中国の方々が描いた、大自然を身に取り込み、山水風景として見立てた象徴的身体観を読み解いてみましょう✨

道教系中医学では、宇宙に偏在する根源的エネルギーである「氣」は、精、気、神という3つの次元に分けられています。
上、中、下丹田と捉えて見ます😊


⭐精の段階 (下丹田)
・「復復連連歩歩週」
生命の海から幼い男女(陰陽、男性原理と女性原理)が水車を仲良く一歩ずつ、絶え間なく廻しています。
水車が回り、小さな建物の穴(水路)から水が逆流「坎水逆流」し、督脈を昇っていきます。
2つの鼎には火が焚かれており熱気が漂い、逆流した水(陰=女性性)と火(陽=男性性)が交合します。

・「鐵牛畊地種金銭」
鉄の牛が田を耕し金銭を植えます。

・「刻石児童把貫串」
石を刻む子どもは串刺しを持っています。その上部には光輝く4つの陰陽図が描かれます。

下丹田(精)の部位は生理学的に、生殖器や腎が位置されています。「水の中枢」「陰の中枢」「陰の腎水」と呼ばれています。


⭐氣 (中丹田)
大地に木々が生い茂り,督脈の水の流れの上に再び火が燃え盛っています。また男女のペアがおり、七夕伝説の「織女星」と「牽牛星」が描かれています。

🌌

逆流する督脈経の流れを銀河と見ます。
全体としての天の川が流れ、上部顔の左右の眼は太陽と月の輝きであり、胸には北斗があります。(石田秀実氏・「目に見えない力を図像に見る」参照)

・身体の中に見る天空との照応関係として
織女が天の川(銀河)で糸を紡ぎ、その糸が上丹田まで流れ動いており、牽牛が北斗七星を掴んでいます。

中丹田(気)の部位には心臓があり、「火の中枢」「陽の中枢」「君火」と呼ばれています。


🌟上丹田(神)
頭頂風景では時空を超えて広がる険しい山々に変わります。

・「一粒栗中蔵世界」
太陽の昇る場所「昇陽府」があり、一粒の栗の中に世界を隠す程の真理がそこにあるとされます。また「泥丸宮」と記されており、涅槃や悟りの場所であることが伺えます。

・「白頭老子眉垂地」
人の姿は白髪頭の老翁となります。
これは老子を描いていると捉えられます。

・「玄蔵云、紺目澄清四大海、白毫宛轉至須濔。」
玄蔵と慈氏の語りが記されおり、法蔵が言います。
紺色の目は四方の大海を清め、白毫が美しく変化し須弥山の高みに至ると語ります。

・「慈氏云、眉間常放白毫光,能滅衆生轉輸
苦」
そして慈氏(弥勒菩薩)は、眉間は常に白毫の光を放ち、衆生の巡り回る苦難を消滅することができると語ります。


内経図は、大自然と人体とを対応させ、繋がった概念であることを示しています。
また下丹田では、童男女(陰陽)のペア、水(陰=女性性)と火(陽=男性性)、原初なる大地の要素(水と火)から生命エネルギーが生まれ働く意味が含まれています。

中丹田では、成人男女である「織女」と「牽牛」のペアに変容し、天空の事象が描かれています。

上丹田では,大自然の太陽(陽=男性性)と月(陰=女性性)が象徴的に描かれ、男女のペアから老翁の姿になり、両性具有的な要素の高まりを見ることが出来ます。


かつて仙道を教わった方はこの事を「内なる結婚」と説いていらっしゃいました。
私はユング心理学の方から「アニマ・アニムスの統合」「クンダリニー」を捉えていたので、自身の中の男性性と女性性の統合が進むことによる全人的成熟を意味しているのだなと思いました。

この先生は仙道修業はされていましたが、「純粋なタオイスト」であったかというと、そういうわけではなかったと思います。
教わった当時はいきなりクンダリーニ上昇から始まり、あまり「系統立った修練」としては教わりませんでした。
その後、自身に生じた様々な事象が何であるかを知るため、自習の必要がありました。

現代日本では「人々が個として成熟しつつ、自己責任として健康、幸福に生きる」事が要求されております。
これに沿う「精神性探求」のあり方が一番良いのだろうと考えております🙂

記事一覧を見る