無分別

2026年06月18日 23:19

無分別


仏教では「無分別智」が説かれ、その境地に至る道筋や、様々な行なども提示されています。

しかし、この無分別というものを思う時、ヘレン・ケラー女史のことを思います。
彼女は名家生まれですが、1歳半で髄膜炎に罹り、全盲と聾唖という後遺症を負われました。

意思疎通は「ホームサイン」と呼ばれる、身近な人とのボディランゲージのみであり、この「ホームサイン」は文法は無く50個程度の単語です。

そのように知覚、把握する世界を生きていた女史ですので、コミュニケーション手段として情動、欲求不満の伝達などは「癇癪」で表現するしか無く、周りはそれを「わがまま」と捉え、ご両親も躾、教育にに困られていました。

7歳の時、電話発明者のベルを通じ、アン・サリヴァン先生が家庭教師として派遣されます。
この優れた先生との出会いが、言語による分別知の世界を知り「世界と繋がる光明」を得るきっかけとなりました。
サリヴァン先生はヘレンに、「手話と指での単語表記」「言語」「躾」をお教えになります。

確か小学校の教材で読んだのですが、ある日「コップ」と「水」の違いがわからないヘレンに、ウォーターポンプから湧き出る水をヘレンに体感させながら、「water」と何度も、手に記されました。

この時の、迸り流れる水の生命力を感じながら、それが「水」である🌊と理解出来た時の輝くような彼女の体験は、私自らも蘇るような感覚がありました。

そこから彼女の慧眼への道は開かれていき、発生法も学び、名門ハーバード大にて学位を得、著作を書き、講演、福祉、慈善、政治活動など数々の社会貢献を成されました。


赤ちゃんは出生時、無分別の世界にいます👶
出生直後の視力は0.01程度です。
未だ感情未発達のごくごく短い間、生理的微笑という、不随意運動としての笑みが見られます✨

発達過程においてまず父母、または養育者の顔の識別が始まり、自他分離を知り、人見知りという個体識別の過程を経て、自と世界の関わりの妙を知っていくこととなります。

そして脳を含め心身の発達を経ながら個としての生存戦略を学び、また種の保存のための、自らに刻まれているプログラムが開かれていく事となります。

苦や葛藤も生じながら皆、この世界を生きることは何であるかというそれぞれの体験をしていきます。
「胎内体験」自体が既に壮大であり、「精子の競争」における勝者であり、受精卵となり人となったあなたそのものが素晴らしいと感じる私です。



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