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2026年06月09日 23:18

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全人的健康観とは何かを探求し、ボディ・マインド・スピリットの統合、そして「個性化の道」を思想化したカール・グスタフ・ユングですが、「人格論」(パーソナル心理学)において自我肥大にも触れています。


個体としての境界線が曖昧、判然としない状態になった時、それを凌ぐため、自我のインフレーションが招き寄せられると述べました。

この「自我肥大」(エゴインフレーション)は「個性化の道」をたどる上で、誰でも通過するものです。
究極の個性化とは、自己=全宇宙、それを知ることですが、その一体感の際、陶酔感を伴います。そして優越感が生まれたりもします。

個人的無意識の底には地球的集合無意識の領域がありますが、ユングはご自身の体験を「地球そのものを目の当たりに見たようだった。」と述べられています。

そういった「魂のインフレーション」と呼ばれる状態になった時、万能感等が現れ、過剰な優越感を持つ場合もあります。
これは自我が足元を見失い、虚無の恐怖に晒されながら自己の存在意義を見失う時、それを補償、克服するために生じます。
ユングは「aufgeblasenheit=自惚れ」と呼び、「膨れた状態」と訳されます。一度起こると、肥大は元に戻り辛いと云われます。

これは生死の境に現れる精神状態、非人間的な、感情との決別ともいえます。
しかし「人間を超越した存在である」そのような思いに支配されることがあれば、そこは気づいた方が良いところです。

ユングは東洋思想の中でも、仏教思想を重視されていました。
上記のような状態に陥った時、自は全宇宙、他の一切に支えられた「縁起」である、その上で「無我」であることを知ることは、自我肥大からの「増上慢」を防ぐことが出来ます。

瞑想も一般的である昨今ですが、「行者」はよくよく歩みに気をつける必要があると実感します。
禅における「止観」についても、また触れようと思います。

私も学ばせていただいているトランスパーソナル学会ですが、その会長をされていた方で、ご自身は心理士、初期仏教や修験道の行者でいらっしゃる石川勇一先生のご著書なども、自身の健康への参考となっております。

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