無機物に生命を感じる、誰しも持っている感覚だと思う。
練功とともにそれが強くなり、以前とは質が違っている。
外界認識をする。物たちは各々、独立して有りながら務めを果たし始める。
エネルギーになってみる。何故か周りの物たちが息吹を吹き込まれたように生き生きし始める。
その方が、喜んでいるみたいだ。
アニミズムは科学的合理性に欠き、原始的、幼稚だとされる向きは今日もある。
でも「大人」がその意識を活用出来たら、様々な可能性が開けると思う。
主のいない家が早く朽ちる、何かに仕舞う方が物は長く保つ。そんなことを人々は身近に感じている。
長い長い間、働いてくれた家電が最近、調子悪くなることが増えた。
「ごめんね、お願い、もう少し働いてくれる?」
そんな働きかけをすると応えてくれる。
廃棄場で乱雑に扱われ、スクラップになるのを待つ姿が浮かび、辛くなる。
こういう思いは未熟故かはよく分からない。
いずれ私の身も分子や原子となり、新しい何かを構成していく。さようならの仕方が上手くなりたい。